がん診断の新技術、リキッドバイオプシーとは

名無しの医師:

先日ラジオでWilliam Annett氏のインタビューが流れていた。彼は先週できたばかりの新しいバイオテクノロジー会社OncoCyteのCEOで、血液や尿などのリキッドバイオプシー(液体生検)を使った※非侵襲的ながん診断法を開発している。彼らが言うには、LDCT(低線量CT)で肺がんの診断がつかなかった患者もこの方法を使えば、がんが確認できる。mRNAのようなをがん遺伝子検査をしなくてもね。

 

※非侵襲的:「生体を傷つけないような」という意味

 

以下が、William Annett氏のインタビューが掲載されてるサイトとポッドキャストだ。

www.oncocyte.com

OncoCyte’s Annett on Liquid Biopsies to Detect Cancer

 

インタビューの中で彼が、現在のがん診断は科学者や細胞学者が行っているって言っていたのを聞いて少しイラっとしたよ。診断をつけているのは僕たち医師や、病理医なのにさ。さらに、彼はリキッドバイオプシーが生体生検に取って代わるって言っていたけど、血液や尿からじゃわからないこともあるし、侵襲性の問題じゃない。明らかに医療知識がないやつの言うことさ。CEOになってあれだけ儲けているなら、※Genentech(ジェネンテック)のトップみたいにもっと勉強すべきだ。

 

※ジェネンテック:アメリカカリフォルニア州サンフランシスコに本社を置くバイオベンチャー企業のパイオニア

 

この研究には多くの落とし穴が潜んでいるし、ライバル企業も数多い一方で、多くの投資家が資金をつぎ込んでいる。医者もバイオ企業も結局は同じ穴の狢なのかもしれないけど。でも彼らはマンモグラム後の生検をしなくても済むような乳がん診断や、同様の膀胱診断の研究も行っている。

 

僕はべつに彼らの存在に脅威を感じているわけではないんだ。遅かれ早かれ予想はついていたし。ただ、他の人はどう思うんだろうって。彼らが本当に医療界の動向を担うのか、あるいはバイオ企業ブームが終われば廃れるのか。

 

 

病理医:

私は、この会社がやってることはいずれ肺生検に取って代わって、肺がん診断の確実なアプローチになると思うわ。PSA検査(前立腺特異抗原検査)が前立腺がん診断に使われるのと同じくらいメジャーになると思うわ。

 

 

温厚な医者:

リキッドバイオプシーはがんの初期診断において生検に取って代わることはできないと思うけどな。でも末梢血のセルフリーDNA解析は生検に代わって、スキャン検査で再発や転移が疑われた病変の診断をするのに使われるようになると思う。今後10年もしないうちにね。

 

だってcfDNA解析が従来のがんの組織学的診断の領域にどんどん進出してきているだろう?放射線医がどう考えてるかは知らないけど、僕はその技術によって、再発性や転移性の病気を確認するのにどんどん用いられるようになって放射線によるスキャンは大幅に減ると思うよ。それと同様にリキッドバイオプシーなどの生検に代わる技術が発展すれば、今から病理医を目指してもすべて無駄になるかもしれないな。

 

 

医学部予科の投稿者:

全く同感だよ。才能とやる気があるなら、専門分野の手術医になるべきだ。内省的で人間嫌いでひねくれたヤツで実習もいやいややってるようなら、病理医以外選択肢はないだろうけど。

 

 

名無しの医師2:

魅力的な技術であることは間違いないけど、現実はその通りにはいかないだろうし、今後の動向はまだわからないよ。生検に取って代わる可能性はあるにしてもね。もし肺がんの存在が明らかで腫瘍があることが事前にわかっていれば、生検まで行わなくてもリキッドバイオプシーで分子レベルの異常が確認できれば治療を行うことができる。でも問題は体内に隠れてて密かに進行している癌もたくさんあるってことさ。子宮内膜や口腔にできる癌は特にね。

 

リキッドバイオプシーを生検の代わりに用いることができるのは、あくまでも腫瘍がスキャン検査で確認できるレベルまで大きくなってる場合だ。そんな状態まで診断を待つって言うのか?そんなわけないだろう?それならばいつリキッドバイオプシーを使うっていうんだ?腫瘍の有無がわからないのに、リキッドバイオプシーなんてやったって何の意味もないし、何の情報も得られない。

 

従来のやり方に固執してるわけでもないし、新しい技術の台頭への恐怖心からこんなこと言ってるんじゃないんだ。でも新しい技術の導入にはそれなりに疑問点や問題点があるってことさ。それも踏まえたうえで導入していくのかきちんと見極める責任が僕らにはあるんだ。

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