再生医療の臨床応用は安全なの!?

LA在住の医師

まだ安全性がきちんと証明されていない※MSCなどの幹細胞や※PRPを用いた治療について著名な研究者達(Joann Borg-Stein, MD(Director);Jay Bowen, DO ; Ramon Castellanos, MD ; Jonathan Finnoff, DO ; Victor Ibrahim, MD ; Gerard Malanga, MD; Luga Podesta, MD ; Steven Sampson, DO)が研究に取り組み、学会で様々な発表をしてるけど、これらの新しい治療法を臨床応用することについてみんなはどう思う?

MSC(間葉系幹細胞;mesenchymal stem cell):  成体幹細胞の一つであり、自己増殖能および多分化能を持つ細胞集団

再生医療において臨床応用が期待されている。

MSCは人の骨髄、脂肪、臍帯、滑膜(関節の周囲にある組織)などに含まれており、骨、軟骨、腱、脂肪、神経などへ分化する能力を持っており、この多分化能により治療できる病気の数や患者の数はとても多いのではないかと言われている。

胚性幹細胞(ES細胞)や人工多能性幹細胞(iPS細胞)と比較するとMSCは増殖能や分化能が劣るものの、腫瘍化のリスクが低く、比較的容易に自家細胞を利用できる点で臨床応用への障壁が比較的低く、安全性が高いと考えられている。

引用: http://www.twocells.com/msc/

 

自己多血小板血漿注入療法(Platelet Rich Plasma:PRP): 自己血液を使い、人間の身体に元々備わった自然治癒システムを最大限に活用して障害を受けた組織や臓器を正常な状態に回復させることにより、病気をの治療に導こうとする再生医療の一つ。

PRPを用いた治療は、臨床の医療現場でも既に歯科用インプラントや糖尿病性潰傷、熱傷、褥瘡など深い傷の治療などに使われている。

自己多血小板血漿(PRP)は、自己血液中の「血小板」を非常に多く含んだ血漿(通常の2-7倍)のことを言う。

血小板は創傷治療になくてはならないもので、「成長因子」と呼ばれる細胞を活性化、増殖、成長させる成分が含まれている。この成長因子の働きにより、創傷の治癒が行われる。
成長因子としては①血小板由来成長因子(PDGF): 細胞増殖・血管新生、修復・コラーゲンの産生、②トランスフォーミング成長因子β(TGF-β): 上皮細胞、血管内皮膚の増殖、新生・創傷治癒を促進、③血小板由来増殖因子(PDGF): 細胞増殖・血管新生、修復・コラーゲンの産生、などが含まれている。

引用:  http://www.sakae-clinic.com/wound/prp.html

 

 

アラバマ州の医師
僕はJoanne Borg-Steinを引用し研究を行っている人の講演を聞きに行ったことがあるけど、治療の限界や適切な患者の選択について話されてたよ。骨軟部の放射線科の医師がPRPやMSCを用いた疾患の治療について話してたけど、腱関連の研究はかなりまともだよ。

 

LA在住の医師
治療法も確立されていないのに適切な患者選択って何?はっきり言って唯一効果が示されたのは上顆炎の患者に対するPRP注入療法だけだよね。

 

アラバマ州の医師
議論なくして研究は進んでいかないよ。

たくさんの研究者が未来の新しい技術について学ぶために学会に来るのだから、最新の文献や治療法の限界、いつPRPや幹細胞を使用するのが適切もしくは不適切なのかについて議論することに意義があるんじゃないかな。

最近外来で※リウマチ性多発筋痛症(polymyalgia rheumatica;PMR)の患者が増えていて、彼らの関心を反映したワークショップや講演会があるのを知ってうれしく思ってるよ。

PMR: リウマチ性多発筋痛症は、50歳以上の高齢者に多く発症し、肩の痛み、身体に近い側の肩や上腕、大腿などの四肢近位筋主体の痛みや朝のこわばりと、微熱、倦怠感を呈する炎症性疾患

引用: http://kompas.hosp.keio.ac.jp/contents/000609.html

 

LA在住の医師
君が情報の透明性を確保し、患者にきちんとその治療がプラセボより優れているという臨床的根拠はないと説明を行った上で未確立の治療法を提供するのであれば問題ないんじゃない?

 

ジョージア州の医師
PRPはまだ研究の初期段階にあり、有用であることが証明されて臨床での治療法が標準化されるまでは、あくまで補助医療である必要がある。患者を助けようと、もしくはひと儲けしようと躍起になって既に導入してる医師もいるだろうけどね。

 

名無しの医師1
PRPやMSCを用いることで以前は治療法のなかった病気に対して新しいアプローチが可能になるよ。

確かな効果を得られるまでにはまだ20年はかかりそうだけど、研究は日々進歩している。
臨床試験に入ることが急がれてるけど、再現性のあるデータが前臨床試験で得られていないのに臨床試験を行うのは時期尚早だよね
臨床試験での致命的な失敗の一つは一貫性のない方法だよ。標準化された方法がないために様々な臨床試験結果が混在しているんだ。
現段階では再生医療はまだ患者に使用できる段階にない。これからより多くの研究が行われねばならないけど、この治療法について知らないのはもったいなさすぎるよ。いつかこれらの治療法を使えたらと思うよ。

 

名無しの医師2

再生医療は、将来的に医療のカギとなるさ。

 

LA在住の医師
その通りだよ。再生医療は明らかに我々が研究を続けていかねばならない分野だよ。

有効性は未だ確立されておらず、治療法も標準化されていないけどね。

 

名無しの医師3
コストの問題もとても重要だよね。総医療費は非常に限られているもの。再生医療が使われるなら効果を証明しなきゃ。効果のはっきりしないもののために保険会社は数百ドル、数千ドルは払わないもの。

 

名無しの医師4
保険会社はPRPやMSC治療法研究への熱意にどう影響するかな?

 

名無しの医師1
保険会社が介入したらPRPやMSC研究への熱はすぐに冷めちゃうさ。

僕は医師達が一度の注射で600ドルの現金を得ていると聞いたよ。彼らは無責任にこれらの治療方法を試し、十分な効果が得られることを誇示したがるけど、それは危険な賭けに過ぎないよ。
癌を発症した患者が訴訟を起こしたらどうなる?PRPとMSCは理論上、特効薬となり得るが、悪性腫瘍も引き起こしうるんだからね。

 

フロリダの医師
間葉系幹細胞が癌を発症させることを示した論文が出てるの?挙げてみてよ。

 

名無しの医師1
PRPに関しては悪性腫瘍のリスクを示唆する複数の研究があるよ。

でも徹底的に研究されているわけではないから、理論上のリスクに言及した研究は多数あるけど、PRPが本当に癌を引き起こすのかどうかについてははっきりとはわかっていないのが現状だね。

 

PRPに関して悪性腫瘍のリスクを示唆した論文
-Wang G, Avila G. Platelet Rich Plasma:Myth or Reality? Eur J Dent. 2007 Oct;1(4):192-194.
-Landesberg R, Moses M, Karpatkin M. Risks of using platelet rich plasma gel. J Oral Maxillofac Surg. 1994;56:1116-1117
-Choi J, Minn KW, Chang H. The Efficacy and Safety of Platelet-Rich Plasma and Adipose-Derived Stem Cells: An Update. Arch Plast Surg. 2012 Nov; 39(6):585-592.

 

また、MSCに関しても理論上考えられる大きな問題として生体移植後のテラトーマ(奇形腫)形成があるよ。

幹細胞研究の父と称されるLeroy C. Stevensが1950年代にマウス精巣のテラトーマが多能成を持つことを発見したけど、MSCのシグナル伝達経路はとても複雑なため、未だ完全には解明されていないんだ。複数の研究においてMCSのテラトーマ形成や癌化のシグナル伝達が懸念されているよ。いくつかの文献を下記に示したけど、他にもたくさんあるよ。

 

-Xin W, Yang Z, Han Z, Fang-fang Q, Shao L, Shi Y. Mesenchymal Stem cells: a new trend for cell therapy. Acta Pharmacologica Sinica (2013)34:747-754
-Cunningham J, Ulbright T, Pera M, Looijenga L. Lessons from human teratomas to guide development of safe stem cell therapies. Nature Biotechnology. 2012.30:849-857
-Torsvik A, Bjerkvig R. Mesenchymal stem cell signaling in cancer progression. Cancer Treatment Reviews. 2013 Apr;39(2):180-188

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